【開催報告】Mindful Gathering 2025 開催報告 | 7月6日(日)

International Mindfulness Center JAPAN(以下、IMCJ)は、2025年に「Mindful Gathering 2025」を開催いたしました。本活動報告では、その開催趣旨および当日の実施内容についてご報告いたします。


1.開催趣旨

IMCJは2020年の発足以来、日本国内においてエビデンスに基づくマインドフルネス実践の普及を目的とし、MBSR(Mindfulness-Based Stress Reduction)、MBCT(Mindfulness-Based Cognitive Therapy)の8週間プログラムおよび講師養成講座を提供してまいりました。

こうした活動を通じて、「実践を学ぶだけでなく、どのように継続するか」「一人で座るだけでなく、同じ意図を持つ人々と交流し、共に学びを深める機会が欲しい」という声を多数いただいております。特に、日常生活の多忙さの中で、一人で継続することの難しさを感じる参加者も多く、継続的な実践を支援するコミュニティ形成の必要性を強く認識してきました。

そのような背景から、IMCJでは年に一度、参加者や修了生、講師養成修了者をはじめ、マインドフルネスを大切にするすべての方々が集い、実践を共にし、相互に学び合う「Mindful Gathering」を開催しております。本年は2回目の開催となりました。


2.開催概要

  • 名称:Mindful Gathering 2025
  • 形式:オンラインと対面を組み合わせたハイブリッド開催
  • 参加者:日本国内各地、アジア諸国(香港、シンガポール、インドネシア、マレーシア、タイ、ミャンマーなど)を含む約70名

3.プログラム内容

(1)1日目:プラクティスデー

Gathering初日は「プラクティスデー」と位置づけ、オンラインおよび東京会場を接続し、朝から夕方まで参加者全員でマインドフルネスの実践を行いました。

参加者からは「一人では長時間の瞑想は難しいが、誰かと一緒だと自然に続けられる」「オンラインでも対面のような一体感を感じられた」との声が寄せられ、改めて共同実践の重要性と安心感を共有する時間となりました。

IMCJでは、マインドフルネス実践における「忘れること」自体を問題視するのではなく、「忘れてもまた気づく」という循環を大切にする姿勢を重視しています。このプラクティスデーは、まさにその「気づきを思い出す場」として機能しました。


(2)2日目:特別ウェビナー(講師:Will Kabat-Zinn氏)

2日目は、米国のマインドフルネス教師であるWill Kabat-Zinn氏を招いた特別ウェビナーを開催いたしました。

参加予定者への事前挨拶動画(00:27)

ウェビナーでは、Nyanaponika Theraの次の言葉を紹介しながら、マインドフルネスの本質的な意義について学びを深めました。

“Mindfulness is the unfailing master key for knowing the mind, and thus the starting point, the perfect tool for shaping the mind, and thus the focal point, and the lofty manifestation of the achieved freedom of mind and thus the culminating point.”

Will氏からは、「マインドフルネスは本来シンプルなものである」というメッセージが共有され、参加者が複雑に考えすぎることなく、実践を生活に根付かせる重要性が強調されました。また、「awareness(気づき・意識)」を広大なスペースにたとえ、感情や思考に飲み込まれそうになる場面での心のスペースの持ち方についても具体的な解説がありました。

質疑応答では「実践中に思考や感情に流されてしまう」という質問に対し、「それこそが気づきの深化を示している証拠。ぜひ継続を」との温かい励ましがあり、参加者に大きな学びを提供する時間となりました。

特に「意図」というテーマについての説明が印象深く、「瞑想したくない」という気持ちが湧いても、それを認識できているならば、それ自体がすでにマインドフルな態度であるという指摘は、参加者にとって重要な洞察をもたらしました。


4.開催を通じた学びと今後の展望

今回のGatheringを通じ、改めて「コミュニティの持つ力」を強く認識いたしました。一人での実践には限界を感じる場面もありますが、共に学び、実践を分かち合う仲間の存在は、大きな安心感と継続の動機を生み出します。

IMCJは、講座受講者や講師養成修了者のみならず、マインドフルネスを大切にしたい全ての方が安心して参加し、支え合えるコミュニティを今後も継続的に育成してまいります。


5.おわりに

IMCJでは、8週間コースや講師トレーニングを通じて、マインドフルネスを単なるスキルとして学ぶのではなく、日常生活に根づかせ、個人の成長やウェルビーイング、社会とのつながりを促進する活動を推進しております。

今後も、参加者の皆様の声を大切にしながら、共に支え合い、学びを深められる機会を提供してまいります。来年度も「Mindful Gathering」を開催予定ですので、ご関心をお持ちの方はぜひIMCJの公式サイト等で最新情報をご確認ください。


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