マインドフルネスの源流を学ぶ、仏教心理学シリーズとは
現代のマインドフルネスは、医療・教育・心理・ビジネスなど、さまざまな領域に広がっています。
その一方で、マインドフルネスの根底には、ブッダの教えに基づく「心を見つめる実践」の長い伝統があります。
MBSRの創始者であるジョン・カバットジン博士も、東洋の「ダンマ」の実践から深い示唆を受け、その本質を現代の言葉で伝えてきました。
では、現代マインドフルネスが受け継いできた源流には、どのような智慧があるのでしょうか。
本シリーズでは、テーラワーダ仏教に伝わる心の見つめ方を手がかりに、私たちの心がどのように苦しみを生み出し、またどのように自由へと開かれていくのかを探っていきます。
ここで学ぶ「仏教心理学」とは、単に仏教の言葉や歴史を覚えるための学問ではありません。
2500年前にブッダが深い自己観察を通して明らかにした、人間の心のしくみを、私たち自身の経験を通して理解していくための実践的な学びです。
「なぜ、私たちはストレスや生きづらさを感じるのか」
「心はどのようにして苦しみを生み出すのか」
「そこから、どのように自由になっていくことができるのか」
このような問いを、仏教心理学の枠組みを学びながら、現代マインドフルネスや日常生活の経験と結びつけて探究していきます。各回では、講義を中心に、必要に応じて短い実践や対話も交えながら理解を深めていきます。
全3シリーズで学ぶ仏教心理学プログラム
PROGRAM SERIES
全3シリーズ・仏教心理学体系プログラム
四念処に学ぶ、マインドフルネスの原点
ー身体・感受・心・法を見つめる実践ー
マインドフルネス瞑想の根本的な基盤である「四つの気づきの領域(身・受・心・法)」を体験的に学習。
アビダルマに学ぶ、心のしくみ
ー五蘊・心所・縁起から見つめる経験の成り立ちー
仏教の心理分析モデルである「アビダルマ」をベースに、「心」とそれを構成する「心所」の働きを学びます。
洞察の智慧を日常にひらく
ー無常・苦・無我とヴィパッサナーの理解ー
ヴィパッサナー瞑想の段階的なプロセスを辿りながら、観察から洞察へ。
今回はそのseries1として、現代マインドフルネスの重要な源流である「四念処」を学びます。
身体、感受、心、法を丁寧に見つめる四念処の実践を通して、マインドフルネスの原点に触れ、日々の実践と生活をより深く結び直していきます。
本コースの特徴
COURSE FEATURES
本コースの特徴
現代的マインドフルネスとのつながり
MBSR/MBCTなど、現代マインドフルネスの実践や指導と、四念処の教えがどのように関係しているのかを丁寧に探っていきます。
全3シリーズで体系的に学べる構成
本講座は、四念処、アビダルマ、ヴィパッサナーの智慧へと、複数の視点から学びを深めていく全3シリーズの第1シリーズです。シリーズごとに独立したコースとして受講いただけます。
仏教のフレームワークを、経験に照らして学ぶ
四念処をはじめとする仏教の基本的なフレームワークを学びながら、それが現代マインドフルネスや日常生活の経験とどのようにつながるのかを探っていきます。
本コースでは、マインドフルネスの実践(瞑想・臨床など)を行っている方が、仏教心理学の枠組みを自身の体験と結びつけながら学び、日常のセルフケア、クライアントへのサポート、あるいはマインドフルネスを伝える上で具体的に活かすことを目指します。各回では、マインドフルネスの源流である四念処を軸に、講義・実践・対話を交えながら、仏教に伝わる心の見方と実践の枠組みを、現代マインドフルネスや日常の経験と結びつけて理解していきます。
Series 1:Satipaṭṭhāna(四念処)に学ぶ、マインドフルネスの原点
マインドフルネスの重要な源流である「四念処」を、瞑想実践・講義・対話を通して学んでいく全10回のコースです。
四念処とは、身体、感受、心、法を丁寧に見つめる、仏教における基本的な実践の道筋です。
本コースでは、四念処を単なる知識として学ぶのではなく、日々の瞑想や生活の中で、自分自身の経験に照らしながら理解していきます。
現代マインドフルネスが大切にしてきた「マインドフルネスの実践」は、どのような伝統的背景を持っているのか。
そして、四念処の智慧は、ストレス、不安、感情、人間関係、仕事、ケアの現場にどのように生かすことができるのか。
本コースでは、現代のマインドフルネスとテーラワーダ仏教の源流をつなぎながら、マインドフルネスの実践をより深く、日常の中に根づかせていくことを目指します。
各回日程・テーマ
各回19:30-22:30
※各回の進行速度やカバー範囲は、変更になる可能性があります。
CURRICULUM
カリキュラム内容
マインドフルネスの源流・四念処の全体像(Satipaṭṭhāna)
現代マインドフルネスの根底に流れるテーラワーダ仏教の教えと、その中核にある「念」について学びします。さらに、仏教の骨格である四聖諦や八正道のフレームワークを俯瞰し、コース全体の地図を確認します。
【実践編①】四念処を体験的に理解するための基本実践
四念処を体験的に理解するための基本的な瞑想方法を学びます。呼吸への気づき、歩く瞑想、そして生じている現象にサティを保つラベリングの方法を試しながら、日常のホームプラクティスの土台を築きます。
Kāyānupassanā 1:呼吸・姿勢・日常動作を観る
歩く、座る、立つ、横になるといった日常の姿勢や動作を、気づきの対象として見つめます。さらに、食べる、動く、手を伸ばすといった日常動作の中で、明確な理解を育てる実践について学びます。
Kāyānupassanā 2:身体を構成要素として観る
身体をひとつの固定した「私」としてではなく、条件によって成り立つ現象として見つめます。身念処における身体の32の部分への観察、四大元素(地・水・火・風)の理解、そして老い・変化・死に向かう身体へのまなざしを通して、身体への同一化やしがみつきを少しずつ見つめていきます。
Vedanānupassanā:楽受・苦受・不苦不楽受を観る
あらゆる経験に伴う、楽受・苦受・不苦不楽受という感受の働きに気づいていきます。現代的に言えば、快・不快・中立という微細な感じのトーンを観察し、そこから貪・瞋・痴、すなわち「もっと欲しい」「避けたい」「気づかずに流される」といった反応がどのように生まれるのかを見つめます。
Cittānupassanā:心の状態を知る
怒り、不安、散漫、落ち着き、集中など、変化する心の状態を観察します。感情や思考に巻き込まれるのではなく、「このような心の状態が生じている」と知ることで、心との関わり方を見つめ直します。
【実践編②】四念処の統合と経験の見分け方
ここまで学んできた身・受・心の観察を、実践の中で統合していきます。身体感覚、感受、心の状態、思考や意味づけを丁寧に見分けながら、経験を「私のもの」としてではなく、生起するプロセスとして観る視点を深めます。
Dhammānupassanā 1:五蓋・五蘊・六処を概観する
心をに蓋をし、気づきを曇らせる五蓋、自己感覚を構成する五蘊、認識の窓口である六処の全体像を学びます。瞑想や日常生活の中で、これらがどのように生じ、執着や苦しみにつながるのかを観察します。
Dhammānupassanā 2:七覚支と四聖諦を観る
気づきが智慧へと成熟していく道筋を、七覚支と四聖諦を手がかりに学びます。念、探究、精進、喜び、静けさ、集中、捨といった目覚めの要素が、実践の中でどのように育まれていくのかを見ていきます。
Satipaṭṭhānaと現代マインドフルネスの交差点
最終回は、Series 1全体の振り返りと統合です。これまで学んできた四念処の教えと実践を整理しながら、伝統的な四念処の智慧が、MBSR/MBCTなどの現代マインドフルネスにどのように息づいているのかを見つめ直します。そのうえで、学びを自身の日常・実践・指導へどのように結びつけていくかを探ります。
実施概要
本講座はオンライン(Zoom)を利用した連続講義・実践形式です。事前に定められた水曜日の19:30〜22:30(3時間)に行われます。すべてのセッションは録画され、講座期間中、アーカイブにて何度でも復習のために見返すことが可能です。
- 完全オンライン開催 (Zoom)
- アーカイブ(録画)視聴対応
- 少人数での対話・実践を含みます
受講費
198,000円 (税込)
修了証
ご希望により発行致します
講師プロフィール:宮本 賢也 / Kenya Miyamoto

International Mindfulness Center JAPAN 副代表
現代のマインドフルネス・プログラムの理論的・臨床的背景を踏まえながら、その教理的源流である伝統的なテーラワーダ仏教心理学体系を探求し、実践を重ねる。
タイ国立Mahachulalongkornrajavidyalaya大学 仏教学修士課程に在学し、Hansa Dhammahaso師、Frits Koster氏らのもとで学ぶ。
MBSR, MBCT, MBCL, breathworks Teacher、MBSR講師養成トレーナー
